「地域が育む個性豊かな味わいの探求~豚の品種とブランド~」

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日本の食卓を彩る、豚肉の奥深い歴史と進化

「豚肉」と聞くと、どんな料理を思い出しますか? 豚カツ、しょうが焼き、回鍋肉、角煮、豚汁...。 きっと、人それぞれに思い浮かぶ料理があると思います。 豚肉は日本の食卓に欠かせない存在であり、 その歴史は弥生時代に中国大陸から豚が渡来したことに始まります。

意外と歴史が古い!豚肉の日本

仏教の伝来とともに肉食が禁じられた時代もありましたが、江戸時代には琉球(沖縄)で豚の飼育が盛んになり、薩摩藩(鹿児島)も琉球から豚を取り入れ、独自の飼育方法を確立しました。

沖縄と鹿児島が豚肉の先進地。

明治時代、ついに肉食が解禁され、政府は欧米の品種を導入し、養豚を奨励しました。 第二次世界大戦後、食生活が欧米化するにつれて豚肉の需要は急増。 養豚技術は飛躍的に発展し、大規模な養豚場が建設されるようになりました。

豚肉の需要がグーンと伸びてきた。

まさに食生活の変化とともに、豚肉は私たちの食卓に欠かせない存在になったんです。 現在、日本では年間約1600万頭の豚が飼育され、私たちの食卓を彩っています。

ところで、豚肉ってどんな種類があるの?

豚肉には、様々な種類があります。 例えば、鹿児島県の「黒豚」。 薩摩藩の時代から続く伝統的な品種で、その肉質はきめ細かく、まろやかな甘みが特徴です。 他にも、群馬県の「麦豚」は、麦を主体とした飼料で育てられ、あっさりとした味わいが魅力です。 麦豚も気になる!これらのブランド豚は、品種改良や飼育方法、飼料などにこだわり、独自の味を追求しています。 生産者の情熱と技術が詰まった豚肉は、まさに「食の芸術品」とも言えると思います。

豚肉って、栄養も満点?

近年、健康志向の高まりから、豚肉の栄養価にも注目が集まっています。 豚肉には、タンパク質やビタミンB群、鉄分などが豊富に含まれていて、バランスの取れた食生活を送る上で欠かせない食材です。 さらに、環境問題や動物福祉への関心も高まっており、持続可能な養豚の重要性が認識されています。 生産者は、環境負荷の低減や動物福祉に配慮した飼育方法を取り入れるなど、さまざまな努力をしています。

日本のブランド豚:多様な味わいと地域性

日本のブランド豚は、その数実に様々です。特に特徴的で人気の高いブランド豚を厳選し、その魅力をご紹介します。




1. 鹿児島黒豚

鹿児島県産の黒豚は、その深い味わいととろけるような脂身が特徴です。黒毛和種をルーツとする歴史ある品種で、薩摩芋を主食とすることで、甘みが強く、旨味が凝縮されています。

2. 沖縄アグー豚

沖縄県産のアグー豚は、豊かな風味と柔らかな肉質が魅力です。琉球王朝時代から飼育されてきた歴史があり、自由奔放に育つことで、独特の風味を持つ。



3. 岩手県産・折爪三元豚

折爪岳の清らかな伏流水と植物性炭化物「フミン酸」配合の飼料で育つその肉質は、臭みがなく、赤身と脂は豊富な旨み。

4. 三重県産伊賀豚

三重県産の伊賀豚は、自然豊かな環境で育まれた、風味豊かな豚肉です。肉質は柔らかく、脂身は甘く、口の中でとろけるような食感。



5. 福岡県産博多華味豚

福岡県産の博多華味豚は、厳選された飼料と独自の飼育方法によって、甘く濃厚な味わいが特徴です。肉質は柔らかく、脂身はとろけるような口どけ。



6. 長野県産信州黄金豚

長野県産の信州黄金豚は、信州の豊かな自然の中で育まれた、黄金色の美しい豚肉です。肉質はきめ細かく、旨味が凝縮。



7. 熊本県産あか牛ポーク

熊本県産のあか牛ポークは、赤牛の血統を引く希少な豚肉です。肉質は柔らかく、風味豊かで、赤身の旨みが際立つ。



8. 山形県産庄内豚

山形県産の庄内豚は、庄内平野の豊かな自然の中で育まれた、風味豊かな豚肉です。肉質は柔らかく、脂身は甘く、口の中でとろけるような食感。



9. 北海道産十勝マンガリッツァ豚

“ハンガリーの国宝”とされるマンガリッツァ豚。 北海道・十勝の地で純血統を守りながら自然放牧で手間と時間をかけて大切に育てられた十勝ロイヤルマンガリッツァ豚は、 濃厚な赤身の味わい、口に入れた瞬間にとろけるヘルシーな脂が特徴。

10. 兵庫県産但馬どり豚

兵庫県産の但馬どり豚は、但馬鶏の血統を引く希少な豚肉です。肉質は引き締まっており、歯ごたえがありながらも、旨味を凝縮。

11. 千葉県産・林SPF豚

平野養豚場が生み出す加工品“木更津の恵みポーク”は、抗生物質を限りなく抑えたビタミンたっぷりのオリジナル専用飼料で育てられた 千葉県の銘柄豚「林SPF」のあっさりとしながらも口いっぱいに広がる旨味が魅力

12. 愛知県産・田原ポーク

愛知県産の田原ポークは、イモ、麦、米類などを原料とした食品副産物を独自にブレンド。安定した肉質と旨味が強く、かつさっぱりとした味わいが特徴。

13. 埼玉県産彩の国ブランドポーク

埼玉県産の彩の国ブランドポークは、安全性と品質にこだわり、徹底した管理のもとで育てられた豚肉です。肉質は柔らかく、風味豊かです。

14. 群馬県産和豚もち豚

変わらぬ情熱でその味を追求してきた「和豚もちぶた」。日常の食卓を彩る、“また明日も食べたい”上質な味が魅力です。

15. 福島県産会津ブランドポーク

福島県産の会津ブランドポークは、会津地方の豊かな自然の中で育まれた、風味豊かな豚肉です。肉質は柔らかく、脂身は甘く、口の中でとろけるような食感。



日本のブランド豚は、その数実に様々で、それぞれの地域で特徴的な豚肉が育てられています。ぜひ、様々なブランド豚を試して、自分にとっての「一番」を見つけてみてください。

【監修者プロフィール】
山内ひろき(畜産ジャーナリスト)
▶︎お肉検定1級
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