日本が誇るブランド牛とは?①【全3回】
日本が誇るブランド牛とは?【第1回】
全3回のコラムでお伝えるする今回のコラムは、魅力あふれる「ブランド牛」についてお伝えできればと思います。松阪牛、神戸牛、近江牛、佐賀牛、仙台牛など全国各地にブランド牛は存在します。 その数は地域ブランド、個人農家ブランドを合わせると350種類以上。 「外食で行きたい高級食材」に常連のブランド牛は皆さんも大好きだと思います。 また、世界の人々も感動させる和牛はまさに日本が誇る「国宝」ともいえる存在です。 ブランド牛がどのように誕生し、進化してきたか?そして、ブランド牛をはじめ安心安全な美味しい畜産物を生み出している肥育農家の情熱とこだわりをチクタグではお伝えしています。
そもそもいつから日本には牛がいたの?
所説ありますが、そもそもいつから日本には牛が存在したのでしょうか? その一つに弥生時代にヨーロッパ起源の牛が大陸を渡り入ってきたという説があります。 ※その他にもインドからという説などいくつかあります。 牛の事を知る中で有名な資料は「国牛十図」が有名です。その中に記されている古来種は今でも残る名前もあります。 「筑紫牛」「御厨牛」(長崎県) 「但馬牛」「淡路牛」(兵庫県) 「丹波牛」(京都府) 「大和牛」(奈良県) 「河内牛」(大阪府) 「遠江牛」(静岡県) 「越前牛」(福井県) 「越後牛」(新潟県) ※兵庫県にルーツを持つ私としては、何となく嬉しくもあります。(笑) 日本のブランド牛のルーツを垣間見るのも、非常に興味深い内容です。詳しくはぜひ読んでみてください。
https://www.lib.a.u-tokyo.ac.jp/tenji/125/04.html
東京大学農学部図書館ホームページより3代血統「田尻系、藤良系、気高系」
馬の世界では有名ですが、牛の世界にも「優秀な種雄牛」が存在します。その代表格が兵庫県美方郡で生きた「田尻号」という但馬牛です。 なんと、この田尻号の子孫は99.9%の比率であったと言われるほど人気物でした。(2012年での数値) なぜこんな事が起こるのか?そこには、血統、牛の改良などが関わってきます。この部分に関しては別項目で詳しくお伝えします。 その他にも岡山県・第六藤良、鳥取県・気高、鹿児島の平茂勝などが存在し、最近では鹿児島県を原産とする「安福久」という血統が有名です。 和牛の世界では血統が非常に重要な意味を持っているんです。
日本のブランド和牛の活性化
牛肉の輸入量が増加したり、価格の安い牛肉が日本に入ってきたという背景もありますが、日本の肥育農家の努力と和牛を絶やさないという情熱が、 今の和牛ブランドの誕生へと繋がっています。改良によって全国の和牛レベルが押し上げられた事で全国各地にブランド牛が誕生し、活発化していったといわれています。 ブランド牛は、銘柄ごとに定められたある一定の基準を満たした牛で、同じ地域で肥育された同品種の牛であっても、品質基準を満たしていないものはブランド牛として 販売することはできないという厳格な基準が存在します。主な基準としては、品種や性別、肥育地、肉質等級や歩留等級などがあり、厳格な品質の保証が安心・安全な食肉へと繋がっています。
「和牛」と「国産牛」は別物。両方にブランド牛が存在します
ブランド牛を知り、その楽しみ方を増やしてくいく上で少し国産牛にも触れておきたいと思います。 まず、国産牛肉は「和牛」と「国産牛」に分かれます。ブランド牛はすべて「和牛」勘違いしてしまうかもしれませんが、そうではないのです。 ブランド牛の中にも、和牛と国産牛それぞれに存在します。 和牛と表示できるのは「黒毛和種」「褐色和種」「無角和種」「日本短角種」の4種類と4種間の交雑種(ミックス)のみなんです。 一方で、国産牛に分類されるのは「乳用種」「交雑種(F1)」です。乳用種の中でも乳を生産しない雄牛、乳生産の役目を終えた雌牛もお肉になります。 そして、乳用種と和牛を掛け合わせた交雑種が存在します。
https://chikutag.com/shop/information/F1_column
チクタグでよく見る「国産F1牛」ってなに?牛の事、ブランド牛の事をご紹介しました。チクタグにもこだわりのブランド牛を沢山掲載しています。ぜひご自身のお気に入りを見つけてみてください。 第一回はここまで。 次回は、ブランド牛の大国・日本ならではのお肉の楽しみ方をお伝えいします。